2006年04月29日

REMIX

普通はブレンドといいます。
店主は普通じゃないので音楽にちなんで勝手にREMIXと呼んでいます。

ブレンドは複数の豆を混ぜることで複合的な味わいを創ることです。ストレートは素材の良さ一発勝負!という感じで個人競技なのですが、こちらは団体戦ですね。豆同志の共同作業(組織)のため、全員が個性的かつ自己主張すると全体はぐちゃぐちゃになります。表舞台で目立たせる奴と裏方に徹して基礎を守る奴に役割分担しなければなりません。適所適材の采配です。

これがかなり面白いんですよね!

お店を始めた頃、最初のハードルでした。ひとつのブレンドを創る場合、多くの選択肢を決定していかねばなりません。例えば

 @素材(豆の生産国・品種・等級・精製方法・農園など)
 A素材を活かす適切な焙煎方法と焙煎度合い
 B配合割合
 C求めている味わい(理想像)

を一つ一つ決定していかねばならず、素人には変動要素が多すぎます。
ストレートは豆と焙煎者の斬った張ったの一本勝負なのでシンプルです。
ブレンドは結局Cの理想のため、@ABを采配するという組織論が必要なのです。結構、悩みましたね。いろんな本を参考にしながら試行錯誤しました。そしてTIPOGRAFIAの場合、最初から4つのブレンドを考案するという難関が待っていました。

 (1)アマレロ(黄)⇒やわらかい酸味があって飲み易い
 (2)ヴェルヂ(緑)⇒酸味と苦味のアンサンブル
 (3)アズール(青)⇒苦味とコク
 (4)エスプレッソ専用

(1)『ショーロ』が最初に完成しました。モカベースに浅煎りと中煎りでメリハリをつけると酸味が柔らかくなりました。(2)『トロピカリア』は自分が一番目指す味わいに近いブレンドなので試行錯誤の悩みは深く、現在は後継ブレンド『ソン・リヴリ』が味わいを引き継いでいます。(3)『サラヴァ』も焙煎方法を何度か変えながら、現在も進化中です。そして(4)『#2222』も今朝ついに全面刷新いたしました。

ペーパーフィルター、サイフォンなどのハンドドリップ抽出が本職でしたので、エスプレッソは機械の高圧、高温での全く作法の異なる世界でした。
実は何度かトライしたのですが、ハンドドリップで絶品のコーヒーはエスプレッソには酸味がたち過ぎました。深い浅いという豆のロースト度合いの問題ではありません。悩みは深く、いろいろな試行錯誤の末、現在は焙煎自体を全く異なる方法で進めております。

今回は豆の種類と配合を全面的に見直しました。ナチュラルのブラジルの中深に中煎りのモカ、深煎りのケニア、グアテマラを合わせました。全体的にはそんなに深い煎りではありません。テイスティングすると、柔らかい程よい苦味と酸味で砂糖を入れるとやさしいなります。

エスプレッソファンの皆様!ぜひ一度お試し下さい!店頭には出していないのですが、希望の方には豆も販売いたします。ははは、開店当時はショーケースにいれていたのですが余りにも売れないので引きこもりましたわ。価格は450円(100g)です。
  
TIPOGRAFIAのブレンドは配合や焙煎方法を少しずつ変えながらさせながら日々進化中です。理想とする味わいのため日々試行錯誤という本当に奥深い世界です。前進と後退を繰り返し、なかなか前には進みませんがこの過程をこころから楽しんでいます。
posted by 焙煎師TIPO at 11:50| Comment(0) | TrackBack(0) | コーヒー
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