2007年05月24日

THE LONG GOODBYE

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やっぱり大好きです。

10代に旧訳を読んで以来、久しぶりの『長いお別れ』。
隔てられた時間によりもはや細部の記憶は曖昧で、旧訳と村上春樹により新訳の差異は初めての新しい作品のように違和感なく溶け込みました。

小説でも映画でも、作品の終わりが来ないこと、永遠にこの瞬間が続くことを望むことがあります。作品世界と神経細胞が同調し、共鳴を起こしたような気分です。行間や像間(映像の合間)が脳内に染み入り、作品とも現実とも無縁の架空のフィクションを作り上げます。

レイモンド・チャンドラーの言葉使い(正確にはその日本語訳)が大好きです。特に比喩表現が見事で、自分の綴る文章の目指すべき理想形です。この人の文章に包まれていると、もう心地よくって、心地よくって堪らない気分になります。この快感のために、また本棚から引っ張り出し再読するのでしょうね。
posted by 焙煎師TIPO at 11:10| 活字中毒