2007年03月06日

パフューム

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映画『パフューム』です。
147分の長尺ですがワンテーマで一気に観せまくるのは監督トム・ティクヴァの力量でしょう。一言でいえば異常に鋭い嗅覚を持った変態のオブセッションのお話であり、陰鬱で救いは薄く、プロモーションではいかにもアートな人々のコメントを併記した“オシャレ映画”な売り方をしていますが間違いなくこけます。でも監督への贔屓もあり、奨めないけど憎めない映画です。

ベン・ウイショーの独り芝居をアラン・リックマン、ダスティン・ホフマンなどの名優が支え、荒唐無稽な物語を極めて映画的な大嘘としてリアルに魅せます。汚く臭いパリの町並みの再現も見事。しかしなぜ中世フランスの物語なのに英語をしゃべるのか?ワールドワイドな興行を考慮すれば、言語のリアリティなど必要ないのですが、この点だけが違和感があり、乗り切れない!そして、この監督はローラという名の赤毛の女に何か執着があるのだろうか?

さて印象的だったのは香水の製法に関する台詞。

「音楽に和音があるように、香水にも“和音”があり、慎重に選ばれた4つの“香料(エッセンス)=音符”がハーモニーを生みだす。香水は“頭(ヘッド)”“心(ハート)”“土台(ベース)”の3つの“和音”からなるので、全部で12の“音符”が必要だ」

まさしくコーヒーにおけるブレンドの極意にも通じのではないか?味わいのベースとなる豆に、メインに打ち出すヘッドを乗せ、隠し味としてハートを添えるのが基本です。具体例を示すと、密かに第六世代のエスプレッソブレンド(配合は毎回変えながらも進化を続けている#2222)では、ベースとしてブラジル2種類(ナチュラル製法のスタンダード豆とウォシュドのムンドノーヴォ種)、コクをつくるヘッドとしてタンザニア、ケニア、グアテマラの3種、そして最後に隠し味のハートとしてエチオピアモカをプラスします。計6種類の豆の奏でるハーモニー。成る程、この台詞は含蓄に満ちていて、こりゃ勉強になるわ、と観ながら思わず感心していました。早速、コーヒーでも実践じゃ!
posted by 焙煎師TIPO at 15:38| Comment(0) | TrackBack(4) | 映画
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