2007年02月13日

愛されるために、ここにいる

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フランス版『Shall we dance?』と噂される映画『愛されるために、ここいにいる』です。オトナの男と女の静かな情感を官能的なタンゴの調べで描く、最近少なくなったいかにもフランスらしいフランス映画。渋い役者の巧みな演技で、最小限の台詞と説明で含蓄のある人生の一場面を切り取ります。

一言で言ってしまえばオトナ男性の妄想を具現化したような映画です。老いらくの恋というのでしょうか?仕事と人生に疲れた初老の男性が誠に都合よく若いおねえちゃん(といっても少々年食っていますけど……30代?)と棚ボタで出会い官能的なタンゴのダンスを通じて心を通わせあう……という出来すぎた話。一歩間違うと、通俗的な生臭い話ですがフランス語のぼわぼわぼわ〜という語感でなんとなく納得するから不思議!さすがに自分はまだ主人公に感情移入するには青すぎるけど義父は絶賛したというオトナのためのファンタジーです。

フランス映画が大好きです。特に極めて個人的などうでもいいようなジュテーム至上主義のラブストリーとヌーヴェルヴァーグの青臭さが好み。かつてフランス映画とフランスのすべてを愛し、フランス語の通信教育まで挑戦しましたが、カセットテープの第1巻「♪ボンジュ〜ル」で終わりました。ちなみにポルトガル語もいまだに「ムイトオブリガード!」しか知りません。

いつのまにかオトナのフランス映画の公開が少なくなりました。フランス映画熱の衰退と店主のフランス熱の平常化はほぼ同時かな。

菊池成孔氏によると

 ヌーヴェルヴァーグの永遠の瑞々しさは
 「プロだったらやらないこと」を堂々と、主に恋によってやってしまうこと


だそうです。なんとなくわかるなぁ。愛のない仕事(商品)は悲しいものです。いつでも人の基本衝動は「愛」なんですね。人はいくつになっても、瑞々しく恋をしていたいのです。恋は盲目であり、その青臭い感性には素直に憧れます。青臭いアマチュア的な愛に満ちたプロフェショナリズムは店主の行動規範です。ちなみにこの映画の主人公も引き継いだ仕事を倦み、毎日に疲れきっていた頃に女性と出会います。
posted by 焙煎師TIPO at 20:52| Comment(0) | TrackBack(1) | 映画
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mini review 07079「愛されるために、ここにいる」★★★★★★★☆☆☆
Excerpt: 解説: 愛を知らない中年男性が、ひとりの女性と出会ったことで人生の輝きを取り戻していくラブストーリー。本国フランスでは、半年もの間ロングラン上映され大ヒットした話題作。くたびれた熟年男性を演じる..
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