2007年06月14日

AFRO-CUBAN

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定番の名盤KENNY DORHAM『AFRO-CUBAN』です。

手元にあるのは日本での最初のCD盤で1988年7月22日発売となっています。あああああ、もう18年も経過しているのですね。なんとまぁ……。

ごくごく初期に買ったジャズのCDです。

当時の帯には「現ロンドン・ジャズ・ブームの聖典!」とあります。このコピーに反応するのは40歳前後の音楽ファンでしょう。スタイル・カウンシル、ワーキングウイーク、ジャズ・ディフェクターズといったバンド、DJのポール・マーフィなどイギリス経由でジャズを聴き始めました。時のロンドンのクラブではガンガン古いハードバップが流れモッズがしゃきしゃき踊っていたそうな(勿論、直接見たわけではなく、単なる妄想)。これは「踊るジャズ」の名盤中の名盤。

ちょうど旧来のLPと新しいメディアであったCDがクロスし始め、ブルーノートの名盤のCD化が始まりましたが、まだ価格が3200円(牛丼で10杯以上!)です。貨幣価値を考慮しなくても、現在の2〜3倍の値段ですよ。到底、バカバカ買えないので、選びに選び、バイトで貯めた金で少しずつ買い漁っていました。その頃、基本はLPメインで頑張って時々CDという感じ。

20代前半に夢中になった音に、40を過ぎたおじさんが聴いてみても、やっぱりカッコイイものです。パカポコとしたコンガが気色いい。気分も乗ってきたのでモッズスーツに着替え、一人誰もいない店内で踊っています(嘘)。

posted by 焙煎師TIPO at 16:03| Comment(0) | TrackBack(0) | musica

スイッチが入る

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映画なり、小説なり、音楽なりを楽しんでいてスイッチが入る瞬間があります。脳内で「カチリ」と鳴り、何かが変化します。

映像、活字、音などの媒体の最も基本的な機能は情報伝達です。誰かの考えや思いなどを不特定多数を伝えるのがメディアです。そこで問題となるのが、情報の伝達率です。これは決して一定の数値でなく、人によって、状況によって変動する値です。発信者との相性みたいなものもあります。例えばいくら頑張って読んでも頭に入ってこない作家がいます。オリジナルのメッセージの僅かしか伝達されず、読み続けることにとてつもない労力を伴い不快感すら抱くことがあります。また抑え難い衝動で爆睡する映画があります。確かにメディアの本質が伝えることである以上、伝えるテクニック(技術)の問題もありますが、それ以上に受動サイドの「時」「場所」「感情」などの影響を大きく被ります。

受け取る際、何かのきっかけで大きく伝達率が変化することがあります。それが「スイッチが入る」という表現です。きっかけは多分、ワンフレーズの文章であり、映画のワンシーン、ちょっとした声や楽器の音色。一旦スイッチが入ると、一緒に時を過ごすのが堪らなく心地よく、永遠にこの瞬間が続くことを夢見ます。「トンネルを抜けると、そこは……」という言葉の通り、暗闇を抜けたら世界が一転しているのです。空気感ががらりと変化します。その時、スイッチが入るか否かが、好きか嫌いか(あるいは個人的に良いか悪いか)という結果を生みます。

活字ジャンキー、映画ジャンキー、音楽ジャンキーを自称する者としては、日々多くのメディアに接しています。しかしスイッチが入るのはほんの一部。これは悲しむべきことなのか、それとも出会いを喜ぶべきことなのか?でも答えを見つけることなく、メディアにどっぷりの毎日を過ごすでしょう。
posted by 焙煎師TIPO at 13:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記