2007年05月15日

スモーキン・エース

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  「これはロックンロールではない。大量虐殺だ」
        〜DAVID BOWIE『DIAMOND DOG』

  「混乱こそ私の墓碑銘 Confusion will be my epitaph」
        〜KING CRIMSON『IN THE COURT OF THE CRIMSON KING』


公開中の映画『スモーキン・エース』です。

人がボコボコと死にすぎ。

 ………まるで大量虐殺か?

プロットが大風呂敷を拡げ放しで、とっちらかって整理付かず。

 ………おまえの墓碑銘は混乱か?

では嫌いかといえば、実は大好き!いかにもタランティーノが好みそうなB級の臭いがプンプンのバイオレンスアクションです。マフィア界の大物ボスを怒らせたマジシャンの消すために集められた殺し屋が揃いも揃っておかしい。スキンヘッドのネオナチの狂った3兄弟、クールな黒人女性コンビ(アリシア・キーズが美味しいとこ取り!)、サディスティックな顔なき男など、箍が外れた連中ばかり。さらにはマフィアとFBIと三つ巴でプロットを混乱させ、結局のオチが不明な大雑把な演出です。

物語は細部に宿るという言葉がありますが、銃撃戦や本編と無関係な会話などディティールの執拗な描写は見事。これもタランティー以降の映画の特徴です。ジョー・カーナハン監督の前作『NARC』もいささかプロット破綻気味の傾向がありましたが、これも結構好きな映画。

そして絶対にこけます。すぐに上映終了になること間違いなしの傑作です。
posted by 焙煎師TIPO at 12:27| 映画