2007年04月30日

スタンプラリー終盤戦

BRASILニュークロップスタンプラリーもいよいよ終盤戦です。現在の登場しているラインナップです。

位置情報アントニオの唄

位置情報フェレーロさんのブルボンコーヒー

位置情報マリオ・ワタナベさんのコーヒー

位置情報ガルシアのブラジル(喫茶提供のみ)

手元の応募カードと照らし合わせて、ぜひ挑戦してみてくださいね。
posted by 焙煎師TIPO at 09:46| コーヒー

2007年04月29日

アフリカは君に語りかける

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“キリマンジャロの雪”と“アフリカの叫び”“アイボリー(象牙)”と続くアフリカンコーヒーシリーズ、そして今回、堂々登場するのは………

  “アフリカは君に語りかける Africa talks to you”

です。まずはややこしいうんちく(データー)を最初に片付けておきます。

産地はタンザニア連合共和国、Mbozi地区の農園Kanji Lalji Estate。
赤道直下ですが昼夜の温度差がある1600メートル高地と肥沃な土壌、年間降雨量1200?oの恵まれた水と灌漑設備の農園です。一粒一粒丁寧に手摘みされた赤い実(完熟)を水洗処理、天日乾燥いたします。品種はブルボン系改良種N39。別名キリマンジャロフローラルグリーン。

……ということです。ちゃんちゃん!どうでもいいけど一応。

ネーミングの元ネタはもちろん、SLY & THE FAMILY STONE の名作『暴動THERE'S RIOT GOIN' ON』に収録の“AFRICA TALKS TO YOU (THE ASPHALT JUNGLE)"です。秀逸なタイトルが思わず期待を抱かせる名曲です。今回はスライのアルバムが一挙紙ジャケで再発されたことを記念して名付けました。パチパチパチパチ、ハレルヤー!

大学の頃に夢中になって聴いていました。ベスト盤をカーステレオ(当時はカセットテープ)で繰り返して流していました。同乗していたビートルズ好きの先輩が一言、

 「この音楽、なんかへんやで……」

と語りかました。確かに黒っぽくも、同時に白く、ロックもファンクもぐちゃぐちゃに混じりあった音は確かに変です。しかし一旦はまると麻薬のように抜け出せません。へろへろのオルガン、タイトなドラムに絡むチープなリズムボックスのぽこぽこ音、ヨーデルなヴォーカルなどなど、意味不明だけど同時にすげえええええええええええええええええ!と唸らせます。何といっても「音楽は幻想だ MUSIC IS A FANTASY」と叫んだスライです。頭の中の沸き起こる音をファミリー(バンド)で具象化していったのでしょう。エレクトリック時代のマイルス・デイヴィスが好きだったのもうなずける同時多発な脳内噴出系音楽感覚です。沸き起こる衝動を抑えられない人たちなんででしょうね。


当然、今回のコーヒーであるタンザニアとは何の関係もありません。タイトルや歌詞に関して、天性のコピーライターであったスライの名言をアフリカ繋がりでサンプリングしてきました。それだけ。

さて肝心の味わいですが、深入りでも力強い酸味を放つ柑橘系です。しっかりしたコクも口内で主張します。豆会社からの宣伝文によると、フルーツにようなさわやかさ、透き通った甘味、マイルドな口当たりだそうです。地続きのお隣さんケニアの新作“アイボリー(象牙)”にも似たタッチです。さあ、考えるな、感じろ!うんちくよりもカップを味わえ!とアフリカは語りかけます。今のところ限定入荷のリミテッドエディション。定番化にするかは未定です。喫茶、豆売り(200g940円)で提供中!
posted by 焙煎師TIPO at 15:35| コーヒー

2007年04月28日

コーノ式珈琲塾関西教室、開催決定

コーノ式珈琲塾は、日本で初めてコーヒーサイフォンを開発・販売した珈琲サイフォン(株)の抽出器具によるコーヒー抽出、コーヒー焙煎などを学ぶためのセミナーです。来月、TIPOGRAFIAにて関西教室の開催が決定いたしました。すでにエントリーをいただいた方にはたっぷりと濃い2日間となるようお勤めいたします。塾長、河野雅信氏自ら浪速へ乗り込み熱く語ります。

ちなみに開催日時はGW明け、

 5月12日(土)〜13日(日)
    1日目10:00〜17:00
    2日目 9:30〜16:30

です。まだ間に合いますので、どうぞお越しやす。
posted by 焙煎師TIPO at 18:43| コーヒー

2007年04月27日

単なる雑記

先程、身内の弔事を終え、帰ってきました。
明日からは通常通り営業を再開いたします。

定休日以外に、私事や研修などで店を閉めることに不安を募らせます。店主とその家内のみで店を営業している以上、臨時で休業を取ることは避けられない時もあります。でも誰かがせっかく店に来ていただいたにも関わらず、もし店が閉まっていたら……と考えると不安で不安でたまらなくなります。実際のこの2日間がどうであったかは知る由もありませんが、店を開け続けることは強迫観念の様に心の奥底を支配します。そしていつでも最良のコーヒーと共に変わらぬ一時を過ごせる店でありたいと願いを抱きます。

明日からの営業で皆様と素敵な時間を過ごせるよう、最善を尽くします。どうぞ起こしやす。心よりお待ちしております。
posted by 焙煎師TIPO at 23:41| 日記

2007年04月26日

臨時休業のお知らせ

誠に勝手ながら、弔事のため

   本日と明日(4月26日と27日)

は臨時休業いたします。

宜しくお願いいたします。
posted by 焙煎師TIPO at 09:22| お店

2007年04月25日

TWO FOR BRAZIL

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ブラジル生まれのPaulinio Garcia(g/vo)とシカゴ生まれの Greg Fishman(ts)の二人のブラジルです。アコースティックギターとサックスのみのスカスカの音ですが、極めて心地よく聴き流せます。

  ♪パパパッパパパパッパ……………

とPaulと一緒に口ずさみたくなりますようなジャズスタンダード“A NIGHT IN TUNISIA ”“TAKE FAVE”にジョビン、バーデン・パウエルと分かりやすいカバーがベタです。今日のような雨上がりの昼下がり、コーヒー片手に聴ききたくなります。最近、密かに繰り返し流している午後の音楽です。
posted by 焙煎師TIPO at 12:56| BRASIL

2007年04月24日

GWの営業

ゴールデンウイークの営業のお知らせです。

  5月1日(火)の休業

となります。

通常通り、月曜日定休、祝日の場合は翌火曜日です。
(連休明け5月7日は通常通りの休業となります)

皆様にとって心ウキウキでゴールデンな週間であることを祈ります!

そしてTIPOGRAFAIにとってもゴールデンであれば、WIN-WINでいいな。
posted by 焙煎師TIPO at 10:56| お店

2007年04月23日

REMIX、再び

先日ブログでも紹介した島村菜津『バール、コーヒー、イタリア人』の一節です。

コーヒーを一粒も作っていないこの国が、コーヒー大国と呼ばれている大きな理由は、高い気圧を使う特殊なマシーンだけでなく、その独自の発展を遂げたブレンドと焙煎の文化による。コーヒー原産地でしばしばおいしいコーヒーにありつけないのは、ブレンド文化が発達しなかったせいだ、と言う人もいる。

イタリアのコーヒー文化を評して、著者の私見なのか、伝聞なのかはともかく、後半の文面で目から鱗が落ちました。なるほど!以前にもブレンドに関して考察していましたが、この言葉で自分の進むべき道に光が差しこんだ気がします。

TIPOGRAFIAの偏屈なおやじは、いつもこのブログで念仏の様に唱えています。

 「素材自慢の寿司屋とコーヒー屋は信用できない!」

これは紛れもない真実です。

自分はコーヒー豆のバイヤーになりたいのではなく、コーヒーを提供する一料理人を目指します。素材(豆)の自慢よりも、調理(コーヒー豆の焙煎とブレンド)に魂を注ぎ込みます。断固として、素材至上主義者(単品主義)へ背を向けます。これって、ブランド好きと同じものを感じます。HPで産地で生産者と撮った写真を掲載するのはいったい?????なんか地方からお江戸に出てきて、皇居の前で記念撮影する恥ずかしさに近いものを感じます。もちろん素材はなんでも良いということではありません。適切な味わいの為には良質な素材が必要です。味わいのための素材なのか?素材のための味わいなのか?その答えは一目瞭然です。素材の選択はブレンドの第一となります。最終的には提供された1杯のカップにこそ真実があります。

確かにブラジルの現地のコーヒーは不味く、ブレンド文化のイタリアのコーヒーにハズレはなかったのは事実です。世界からイタリアのコーヒーに適した豆を買い集め、ブレンドの配合数(種類)を義務付ける国です。ここに素材至上主義者の末路を見る気がします。昨今のブームであるスペシャルティコーヒー至上主義も同様です。

さらに最近気が付いたこと。それはお客様のよくある注文
 
 「ホットちょうだい!」

 「うちアメリカンでええわ」


の背景に隠されたもの。
当然メニューにないオーダーを受ける訳ですから、お店としては複雑な気持ちです。しかしこのシンプルなオーダーこそ、お客様の真実の声です。たかが「ホット」「アメリカン」ですが、味わった本人を「あれ?」と唸らせる様なブレンドコーヒー、「これなら、もう一度味わってみたい!」と思わせるような味わいが理想ではないでしょうか?そこには豆の産地も等級も農園も品種もコンテストとも無縁のカップの真実です。コンテスト入賞という先入観でおいしいと感じるのではなく、純粋に液体をおいしいからおいしいと感じるのです。全く侮れないオーダーです。

ブレンドを究極まで突き詰め、お客様様を唸らせる「ホット」「アメリカン」を提供する。これこそTIPOGRAFIAの進むべき途です。
posted by 焙煎師TIPO at 10:00| コーヒー

2007年04月22日

女は女である

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世界には無数の音楽が存在します。
でも確かになのは、人が一生涯に出会える数はほんの僅かであること。一個人の限られた時間と資本をどこに集中させるかの判断が必要になります。それは特定の分野やアーティストへのフォーカシング……。

さて最近のマイブーム(ベタな言い回しだ)は“女声”です。手間と時間と金を、文字通り女性ヴォーカルに絞り込んでいます。自分なりの定義としては………

(1)心地よい女性の声を携えている
(2)ジャンルはジャズをベースに世界に拡がる音(国籍不問)
(3)アコースティックな音(基本的には肉声と楽器のみ)
(4)コンテンポラリーなアーティスト(原則、現在を舞台とする)
(5)メジャー、マイナー問わず(特に無名の掘り出しモノに重点)
(6)ジャケットはアーティスト顔の(美しい)顔写真であることが好ましい



となっています。単なる女性ジャズヴォーカルの広義解釈ですが、肝心なのは音の触感ともいうべき空気感です。シャウトよりウィスパー主体、唄の上手下手よりも、声と楽器の絡み(アレンジ)、オリジナルよりジャズやブラジルのスタンダード解釈を楽しみます。眉に皺を寄せて聴き入る音というより、ゆるゆると食事やコーヒーと一緒に楽しむ音です。勝手に“女は女である”なディスク(意味不明?)と定義しています。まあ(6)は個人的趣味、全くの蛇足ですけど。

これが全くの個人的志向なのかも知れませんが、同時に何かしらのムーブメントが動き出す様な予感もします。もちろん大きな動きではなく、音楽マニアの流行り廃り程度のレベルです。かつてのマンチェスターや踊れるジャズ(ジャズファンクブーム)などと同様、今現在のリアルな動きを感じます。同時多発に発生しています。例えば、中川ワニ氏が漫談会で持ち込む大量のCD、Cafe Apres-midi 橋本徹氏のMIX-CD(例えば稀に見る傑作“音楽のある風景”)、fantastic something web!なんかも、同様の質感が感じられます。単に自分と音楽の趣味・志向があうということなんですけど、同じディスクが紹介されていると、何かしらシンクロニシティを感じ、これって、目に見えない流れに導かれた必然?と大げさに考えてしまいます。動きは概ね2005年、2006年頃から始まっていますが、“FREE SOUL”“ACID JAZZ”の様に煽動的なコピー性のあるネーミングさえあれば、もう少し一般的にも拡がるような予感もします。果たしてこれは単なる思い過ごし?それとも……?

論より証拠、今後随時、この“女は女である”なディスクを紹介、そしてまとめてMIX-CDにしてみますね。
posted by 焙煎師TIPO at 10:42| musica

2007年04月21日

ニューウェポン稼働中

なんだか今日は生ぬるいお天気ですね。
「晴れるか曇るかはっきりせぇっちゅーねん」とぼやく店主の声と朝っぱらからぎゃんぎゃんわめく選挙カーを背に、この土日も「エスプーマ」を使用した(というか添えた)ケーキをご用意致しました。(ボケボケ画像でスイマセン・・・)
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●ビターなガトーショコラ(右上)
ベルギーのハイカカオチョコレートをふんだんに使いました。

●クッキー&クリームのベイクドチーズケーキ(左上)
オレオとクリームチーズたっぷり。超クリーミーな口どけです。

●とろとろフルーツフルのジュレ(右下)
完熟グレープフルーツなど4種類の果物が入ってます。

●チョコマーブルなバナナシフォン(左下)
バナナの優しい甘さにちょっぴりビターチョコがきいてます。

●プリンケーキ(Happy Together)
写真はございませんが、tipografia定番のプリンとスポンジが一度に楽しめる二層のケーキ。

これらのケーキいずれかひとつとお好きなドリンク1杯を、少しだけお得な価格でご提供。

で。
メニューにはのせていませんが、エスプーマお披露目(店主がふりふりしたくてたまらないのです)もかねて、ドリンクにもおつけすることも出来ますので、よろしければご注文の際にお申し付けくださいませ。
今はエスプーマ、エスプーマと嬉しそうに連呼しておりますが、早い話ホイップクリームのことです。念のため。
ホイップクリームだけというのは芸がなくてつまらん、と今後は夏メニューにも活用しようといろいろ思案中。

わーい、ちょっとス○バみたいじゃないですかー。
折につけス○バに行きたがるので、何でやねんとぶつぶつ言われる、混ぜモノ甘々ドリンク好きなコーヒー屋の女房でした。
posted by 焙煎師TIPO at 10:00| はなtalks

2007年04月20日

キラキラ

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庭の緑色と吹く抜ける風が気持ちよかったので、窓を開け放してみました。朝夕はまだまだ寒いのですが、昼間はまことに気持ちよい季節ですね。不思議なもので通年で焙煎が一番気持ちよく仕上がるのもこの季節です。なぜか、煎りあがってきた豆もおもちゃを前にした子供の目のようにキラキラさせて輝いています。

さてさて、BRASILニュークロップスタンプラリーは5月6日まで継続中です。ついにコーノ式円錐型イエローフィルターをゲットされた方が登場しました。ただいまのラインナップは………

 マリオ・ワタナベさんのコーヒー
 ガルシアのブラジル
 アントニオの唄


の3農園です。顔ぶれは随意入れ替えていきますので、お手元応募用紙と見比べて下さい。どうぞ、おいでやすぅ。
posted by 焙煎師TIPO at 12:44| お店

2007年04月19日

象牙のコーヒー

「おすすめの酸っぱくないコーヒーちょうだい」

しばしばお客様から受けるご注文ですが、実は非常に回答が難しいのですね。では、その方の求めていない「酸味」とはいったいどどのような味わいなのでしょうか?いつも考え込んでしまいます。

コーヒーの本来の味わいには酸味は不可欠なものです。必ず良質なコーヒーは良質な酸味を有しています。香味評価においても、酸味の有無ではなく、酸味の質がポイントです。酸味を一切排するには焙煎時にフレンチやイタリアンの様に極端に深く煎れば良いことです。自分自身もかつてはそうでした。深煎りであればすべて良し、という時期がありました。色の明度で豆を買っていました。しかしある日突然、あたかも天からの啓示のように酸味に撃たれました。さわやかな酸味の豊かさ、酸味と苦味の微妙なハーモニー、新しい発見にそれまでのコーヒー観が変わりました。ああ、おいしいコーヒーって酸っぱいんだ!てな感じ。TIPOGRAFIAのコーヒーは基本的には良質できれいな酸味を味わっていただけるよう日々努めております。果たして、私の目指す酸味とお客様の避ける酸味は果たして同じ?それとも異なるものなのでしょうか?

ヘミングウエイいわく「持つ者」「持たざる者」がいるように、世界には「良い人」と「悪い人」と同様に「良い酸味」と「悪い酸味」が存在します。これは紛れもない真実。良い酸味とはすっきりと抜ける、もぎたての果実の様な明るい味わい。逆に悪い酸味は多分古くなって酸化した味わい。対極の二つの味わいは不幸にも同じ「酸味」と表現されてしまいます。誰しも腐った檸檬は食べたくないけど、酸っぱくない(味のない)檸檬も同様でしょう。さわやかに拡がる酸味こそが檸檬の全てです。実はコーヒーも同様。実は酸味を嫌う人の多くは酸化した古いコーヒーのトラウマが原因なのかも知れません。

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今回、ケニアから届いた象牙(アイボリー)という名を持つ農園のコーヒーもそうです。まさにお見事な!酸味です。勝手な持論ですが、深めに煎っても十分酸味が残るコーヒーは良質な証です。明るく柑橘系のさわやかさが感じされます。でも豊かなコクも拡がり、絶妙なカップの残り香も楽しめます。既存のケニアマチャコスにも劣らない、いやそれ以上の味わいです。

一応の豆データーです。
ケニアの首都ナイロビ近郊のキリニャガ地区のアイボリー農園限定のコーヒーです。農園名は農園主のMiguongoini氏の名前がKikuyu族の言葉で「象牙」を意味することに由来しています。標高1520メートルの高地、養分が豊富な火山灰土で栽培、品種は在来種(SL28 SL32)。手摘で収穫された実を丁寧に水洗いし、天日によってゆっくりと乾燥されます。このへんはまあ、どうでもいいうんちくですね。

TIPOGRAFIAの目指す酸味が楽しめる顔ぶれが一つ加わりました。さあ、どうぞお試しやす!本日より喫茶、豆売り(200g940円)で提供開始いたします。
posted by 焙煎師TIPO at 11:29| コーヒー

2007年04月18日

残り香

数あるコーヒーの香りで最も人を切なくさせるのはカップのコーヒー残り香………。

煎りたての豆のアジテーションの様な香り、豆を挽く時の勇ましい男臭い香りも捨てがたいのですが、やはり忘れられないのはカップに残った僅かな液(もはやカップの染みに過ぎない)が発する静かな香りです。

さあ、お手元のカップに鼻を近づけてご覧下さい。甘く静かに漂う香りと対峙していると不思議な切ない思いがこみ上げてくるはずです。それは失われてしまったコーヒーへの追憶という感傷的な香りです。コーヒーと共に過ごした時間を思い起こし、口内の甘い味わいが蘇り、それはもはや帰ってこないが故により一層甘く感じられます。不思議なもので良質なコーヒーほど、この香りは甘く切なく漂います。

   そうこんなシーンが脳裏をよぎります。

深夜過ぎの野郎ばかりの裏寂れたBAR。喧騒を破る扉の音。突然店内に突然舞い込んだ一人の粋な女。“ファムファタール”が空間と時を惑わせる。場末の男たちの無言の困惑。そして張り詰めた緊張感の後、突然去って行く女。残されたのは微かな女の香りと男たちの感傷のみ。それはあたかもコーヒーカップにに残された香りのように。LPのボブ・ディランのしわがれ声が「コーヒーをもう一杯 One more cup of coffee」を唄う。

愚者は過去への感傷に浸り、未来への淡い夢に耽ると非難されようと、残り香へのセンチメントは儚くも堪らないものです。


posted by 焙煎師TIPO at 12:01| コーヒー

2007年04月17日

ちょっと、お知らせ

本日、吹田の人気ベーカリー「シュクレクール」の食パンでトーストを提供しています。絶品です!パン好きの方はコーヒーと一緒にどうぞ。

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まだ少し肌寒い今日この頃ですが、体感温度がhotな人には人気の水出しアイスコーヒーのテイクアウトを始めました。店内同様、限定品とはなりますが、お散歩の途中にテイクアウトして公園で楽しんだりもできます。どうぞご活用下さいね。

ちなみに価格はお店より少しだけお得な350円です。
posted by 焙煎師TIPO at 11:21| お店

EVRYBODY NEEDS SOMETHING

誰かが“EVRYBODY NEEDS SOMBODY!”と唄っていましたが今日のテーマは、

 “EVRYBODY NEEDS SOMETHING”

です。大人にも何かしらが必要です。どうやらいい年になっても、おもちゃが必要な大人もいるようです。関係ないけどクレイジーケンバンドの♪「大人のおもちゃ、大人のおもちゃ……」と繰り返されるコーラスを初めて聴いた時は正直クラクラしました。

私の場合はCDとレコード。こればかりは病気みたいなものです。おもちゃ屋さん(レコ屋)巡りが1週間でも空くと空虚な焦燥感に追われ、不安になります。集めたおもちゃたち(ディスク)は決して捨てずに増殖するブツは日常のスペースを侵食していきます。

そしてどうやら連れ合いのおもちゃは調理器具(道具)らしい。一通り新しい器具はいっちょ噛みしないと気がすまない?スティームオーブン、アイスクリームメーカー、ワッフルメーカー、タコ焼き機、電動パン切りナイフ、圧力鍋、ル・クルーゼの鍋などなど道具や器具がいっぱい溢れています。でも痩せる健康器具のように封印したくなるような恥ずかしい過去にならずに、しっかりと使いこなしているのがすごい人かも知れません。日々皆様に提供しているケーキたちはこれら道具の賜物です。

先日さらっと発表されたニューウエポンであるエスプーマもまさしく大人のおもちゃです。ケーキやコーヒーのオプションとしてホイップクリームを付けることを企んでいました。スプレー缶入りや、袋入りの使い捨てタイプなども一通り試してみたのですが、何となく納得いかず。自動のホイップマシーンなども探してみたのですが遺憾としがたい価格面が………。そんな時、たまたま存在を知り、先日の東京での展示会での実演を見て、思わず欲しくなってしまったようです。ボトルに食材を入れ、亜酸化窒素ガスを封入しシェイクするだけで、ムース状になります。フリフリ!シュワー!という感じで結構快感です。現在、食材をいろいろと試行錯誤しながら、トライしております。近日中にはメニューのオプションとして、ホットやアイスコーヒーにトッピングしてウインナーコーヒー風にアレンジしたり、ケーキに添えたり応用範囲は多様です。裏方(製造)担当が日々おもちゃの遊び方を研究しています。お楽しみに!
posted by 焙煎師TIPO at 11:00| 日記

2007年04月16日

石臼コーヒーミル

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百貨店の物産展で見つけた石臼のコーヒーミルです。切込みを入れた2枚の御影石でできおり、手でくるくると回して豆をグラインドします。圧着度合いで細度は調整できます。熱が発生しにくく、植物繊維を破壊しないため素材の香りや味わいを損なわないとのことですが………?ではゴマ用のすり鉢はどう?世の中には、いろいろと面白いことを考えて商品化する人がいるものです。
posted by 焙煎師TIPO at 20:45| うろうろ

2007年04月15日

マリオ・ワタナベさんのコーヒー

BRASILニュークロップスタンプラリーの第五弾登場です。
これにて一通りのラインナップが勢ぞろいいたしました。


誰にでも思い出の中にのみ存在する「幻の味」というものがあります。現実には決してもう一度味あうことができないけど、パブロフの犬のように幻の涎すら涌いてくる、魂の琴線に触れるような食べ物。例えば、それは幼少期の思い出の店、京都の新京極(寺町)にあった洋食店「ムラセ」のワラジカツがそうです。皿からはみ出さんばかりに薄く叩いたカツに埋もれた付け合せのキャベツと冷えたケチャップのスパゲッティーと無愛想な店主が今も思い出の中で息づいています。もう1つ、富小路の中華料理「大三元」、ココも無愛想な接客と焼飯の味が忘れられません。どちらも、閉店してしまいましたが、これが私の洋食と中華好きのルーツであることは否定できません。もはや食することが出来ない故に無敵の存在です。

TIPOGRAFIAは開店からまだ2年にも満たない店ではありますが、僅かながら思い出になるような幻の味が存在します。それが「ワタナベさんのコーヒー」です。日系ブラジル人(移民の3世代目)エウリコ・ワタナベさんのコーヒーは開店以来一番人気でした。TIPOGRAFIAへはニュークロップが適度に枯れた頃やってきました。絶妙な甘い香りとやさしい味わいが醸し出され、最もTIPOGRAFIAらしい豆でした。そして過去形を使っている通り、それはもはや決して味会うことができないものです。

今回のコンテストで、もうひとりのワタナベさんのコーヒーに出会いました。日系移民のマリオ・ワタナベ氏のアラーラス農園です。コンテスト(2006カップ・オブ・プログレッシブ・セラード)ではナチュラル部門で2位を受賞いたしました。亡き人の面影を別人に求めるのは良くないことかも知れませんが、コンテストの結果を知った時「WOW!これはTIPOGRAFIAの豆やで!」と勝手に嬉々しました。ということで、スタンプラリーのオオトリはワタナベさんです。

福島県生まれの渡辺鉄五郎は1934年、17歳の時に新天地ブラジルへと移民。しかしコーヒー農園での生活は言葉の壁に阻まれ困難を極めました。その後、熊本県出身の長田澄江と結婚して誕生したのがマリオです。養鶏を営みながらも、1975年アグリア市に土地を購入し、コーヒー栽培を開始。ワタナベ氏はセラードエリアのコーヒー栽培の先駆者であり、この地での栽培が確立されておらず悪戦苦闘の日々が続きました。その後、父から引き継いだマリオは堆肥を中心に栽培、作業、栽培品種を改善していきました。農園は標高900メートルのミナス・ジュライス州アラグリアに位置します。今回の出展豆は100%樹上で自然乾燥したムンドノーボ種。………とプロフィールを見ていると、なんかNHKドラマ『ハルとナツ』を観ているみたいですね。何より渡辺鉄五郎という名前が泣かせますね。苦労が皺を刻んだ、燻し銀の味わい?バックには、♪らららららららららら〜と「北の国から」のテーマが流れてきそうです。

さてさて、肝心の味わいです。
弱火でじっくりと、あっさりと中煎りにしてみました。かすかな苦味とやわらかいすっきり感(酸味)が拡がります。液体の残り香は抜群です。誠に個人的な趣味でいえば、5農園で一番好きかも知れません。今は亡きもうひとつのワタナベさんのコーヒーの面影を探しているのでしょうか?ということでネーミングはそのまんま……

        マリオ・ワタナベさんのコーヒー

で決定。ふたりのワタナベさんが全く出逢ったことがない人か、人生のどこかですれ違っていたのかは知るよしもありませんが、確かなのはここTIPOGRAFIAでふたつが交わりました。あ、映画『ふたりのベロニカ』みたいですね。最初の「ワタナベさんのコーヒー」を知る人も、知らない人もぜひお試し下さい。本日より喫茶、豆売り(200g900円)で提供開始。
posted by 焙煎師TIPO at 12:40| コーヒー

2007年04月14日

ニューウェポン!

今後メニューの幅を広げましょ、っちゅうことで今日からTIPOに新兵器がお目見えです。

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食材をムース状にする「エスプーマ」です。
まずはシンプルにホイップクリームから始めます。

さて、そのエスプーマを使ったメニューを加えた土日限定のケーキセットのご案内。

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●塩キャラメルのレアチーズケーキ
(手前右)
ここ数年、塩キャラメルスイーツはブームですね。ゲラントの塩がキャラメルの濃厚さを引き立てます。

●春のロールケーキ(手前左)
散りゆく桜へのオマージュ?スポンジにもクリームにも桜を使ったロールケーキにイチゴソースを添えて。

●シナモンアップルアイス with ビスコッティ(奥右)
自家製アイスも初登場。先のエスプーマのほかにも業務用冷凍庫も同時に入れたのです。りんごたっぷり。ドライフルーツざくざくのビスコッティもおつけします。

●プリンケーキ(Happy Together)
(奥左)
TIPOGRAFIA定番の二度美味しい二層のケーキ。今後も定番化を図ろうということで勝手に「Happy Together」と命名してみました。店主とワタクシが大好きな香港映画「ブエノスアイレス」からインスパイア。

これらのケーキいずれかひとつとお好きなドリンクを一杯、ちょっぴりお得な価格で提供させていただきます。

社運?をかけた設備投資。
新メニューにもどんどん活用していきますよー。

昨夜の春の嵐は一転、お天気も良くなったしお散歩がてらご来店下さいまし。新し物好きで嬉しがりの店主がエスプーマをふりふりしながらお客様をお待ちしております。
posted by 焙煎師TIPO at 09:40| はなtalks

2007年04月13日

7350円

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UCCが再生、販売開始するブルボンポワントゥ(幻のブルボンコーヒ)のニュースが話題になっています。文豪バルザックや国王ルイ15世が嗜んだといわれる幻の一品です。4月14日から予約開始、2000セット限定で価格は何と100gで7350円(税込)。ざっくり牛丼約20杯分(20GD$)に相当します。我が家では毎朝、コーノ式名門フィルター(4人)で4杯分を約50gの豆で落としていますので、わずか2日分です。何とも………。

そのルーツは18世紀初頭にブルボン王朝の命により、フランス東インド会社がイエメンのモカからレユニオン島(ブルボン島)に移植したコーヒーが突然変異し、「ブルボンロンド」「ブルボンポワントゥ」という2品種となったらしい。現在、流通しているのは前者で、後者はその後、生産が途絶え「幻のコーヒー」とされていたそうです。このたびUCCが原木を現地調査し、8年の歳月を掛けて再生を図りました。

確かに飲みたいけど、果たして払えるか?きっと幻はいつまでも幻のままです。


 
posted by 焙煎師TIPO at 11:17| コーヒー

2007年04月12日

カート・ボネガット死す

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カート・ボネガットが84歳で亡くなりました。一時期、結構はまっていたアメリカの作家です。スカスカの文体、ヘタウマイラスト満載の独特な誌面が大好きでしたね。そういえば、代表作『スローターハウス5』で繰り返して使われる「そういうものだ So it goes」の台詞は私の座右の銘でした。絶望と希望の狭間での冷めた視点が斜に構えた当時の自分には妙に心地よかった。うちは「そういうものだ」な旦那に「それがどうしたSo What?」が座右の銘の嫁と困ったカップルです。

同作品はジョージ・ロイ・ヒルによって映画化、サントラがグレン・グールドというかなりDEEPな映画です。久ぶりに観たいなぁ。DVD化されてない?

余談ですが、その他の座右の銘。

  「石橋を叩いて渡らない」

慎重すぎる性格の賜物です。さらに発展形として、

  「石橋を叩いて壊す」

臆病で神経質なくせに言動が荒く、すぐにモノを壊す人の意味。まさしく自分(および嫁)のことです。しかしこれのどこが座右の銘なのだろうか?言葉の意味を履き違えている気がします。
posted by 焙煎師TIPO at 21:29| 活字中毒