2007年01月15日

あるいは裏切りという名の犬

あるいは.jpg

いきなりタイトルで惚れた男臭いフィルムノワール!
久々にフランス映画らしい意味深な意訳邦題が粋を感じさせます。ダニエル・オートゥイユとジェラール・ドパルデューがどこまでも熱く自分勝手な男を演じます。スクリーン一杯の紫煙越しに男のどうしようもない悲しさと馬鹿さ加減が漂います。ちなみに極めてスクリーン喫煙率の高い映画です。テレビや映画でタバコを吸うのは異常者かヨーロッパ人と揶揄したアメリカ映画の台詞がありましたが、さすがはフランス映画!プカプカとくわえ煙草(当然目を細めながら、唇の端!)爆発です。

2時間を切る尺でありながら、一切無駄がなく切り詰められたプロットはかなり濃厚。主人公の2人の間にあずはずの確執も現在の事件の説明も多くは語られない「省く」美学が徹底されています。やはりフランス映画は醍醐味はアムールとノワールです。見事です!

ちなみにジョージ・クルーニー&ロバート・デ・ニーロでハリウッドリメイクが決定しているそうです。期待したい反面、いやな予感がします。避けたい改変としては………
 
  @火薬増量
   意味なしアクションシーンの水増し
   火薬量すなわち興行(企業)努力と考えるアメリカ人的勘違い

  A説明強化
   物語の行動と説明を強化する一見合理的改変
   その実態は行間の情感を読むことを無視した過剰説明
   当然2時間の映画は回想シーンをたっぷり盛り込み2時間半となる
     
てな感じです。どうかアメリカ的過剰装飾砂糖ギラギラ菓子の様な映画にならぬよう祈ります。しかし『ディパーテッド』といいネタ切れハリウッドの断末魔の叫びか?果たしてアメリカにおいて映画というメディアの新たなる物語はもはや語りつくされたのか?
posted by 焙煎師TIPO at 21:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画