2006年12月14日

アコーディオン

129_m.jpg

イタリアGiovanni MirabassiとポーランドAndrzej Jagodzinskiの最新アルバム『C minor』、そして2004年発売の前作です。どちらも澤野工房の一品。

gm.jpg

Jagodzinskiも本来はピアニストですが、鍵盤をアコーディオンに変えてMirabassiのトリオに加わって4人編成の演奏です。

加わるだけで音の質感を変える楽器があります。アコーディオンがまさにそれ。音色が一発でやわらかにやさしくなります。コーヒーに例えると、ブレンドでのモカの役割かもしれません。深煎りのコクを前面に打ち出す豆に浅めのモカ適量加えることによって全体のトーンががらりと変貌します(先日のクリスマスブレンドがその実例)。フロントの個性を殺すことなく、やさしく包み、トータルでたまらない味わいとなります。アコーディオンという楽器の持つ音色はタンゴであれ、フランスのミュゼットであれ、ブラジルの北東音楽であれ、音の質感が似通っており、包まれているとゆるゆると身をゆだねたくなるようなやさしさと切なさを加えます。

解説によると

“あまりにも美しいということは同時に切なさを生む……”これほどまでに、ため息がでるほどせつなくも美しく心に残るジャズ・アルバムがあっただろうか?

とのことです。広告のうたい文句ですが、かなりいい得た表現です。わかるなぁ。ほんとに切なくいい音、ただいま繰り返し愛聴中。

ちなみに、同様の楽器として、ヴィブラフォンは「涼しさ(COOL)」、フェンダーローズは「浮遊感」、クラヴィネットは「躍動感(GROOVE)」を加えます。その楽器固有の音色は面白いものです。
posted by 焙煎師TIPO at 10:28| Comment(0) | TrackBack(0) | musica