GAL COSTAは1945年9月26日生まれ。ちょうど昨日のブルーノート大阪のライブは61歳のお誕生日だったんですね。どうりでハッピーアニバーサリーの花束をプレゼントされていたはずです。9時半からのセカンドステージでしたが、ゆったりと楽しめる程度の客数で、その分、終始GALの間近で過ごせた至福の時………。


バックはギター、ベース、ドラムのリズムにサックス・フルートの4人のアコースティック編成です。ほとんどがボサノヴァ中心の懐メロライブで冷めた目で見ると、音楽的な新しいこともヒリヒリと迫る緊迫感もないゆるい音です。でもメンバー全員楽しそうに演奏し、GAL自身も好きな歌を気張らずに唄っています。変わらないあの声とつまったような唄い方も昔のままです。唄い続けることは素晴らしいことです。素直にこの場でこの声を聴けたこと、彼女を間近(最前列)で見れたことに感謝いたします。ほぼ2メートル以内で熱唱!おまけにふふ、握手してもらった!
人は老いてもその中に若き日の面影を残すのですね。唄っている時、ふとした瞬間に写真でしか見たことがな昔の表情が残像のように浮かび上がります。昔のような神経質そうでヒリヒリとした感触はないけれど、現在の気張らない姿を見ると年を食うのも決して悪くは無いですね。自分も60歳になって、無駄な情を落とし、自然に枯れた空気の中で誰かのために静かに豆を煎り、コーヒーを点てていられたら、と願うばかりです。
しかし定番ボサノヴァのナンバーを聴くと、やはり心動かされ、ボサノヴァからブラジル音楽に入門した者にとってその呪縛のパワーにひたすらおののきます。サンバもショーロもMPBもソウルも(半ば自らのルーツを否定するがごとく、アンチテーゼのごとく)何でも聴くけれど、ボサノヴァの呪いからは逃れられません。恐ろしい。
posted by 焙煎師TIPO at 10:56|
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