2006年03月17日

庭は生きている

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裏の庭も生きているらしい。花が咲いたり、新しい葉が出たり。それだけです。落ちはないです。

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mart'nalia

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JAZZ経由でBOSSA NOVAから聴きはじめたブラジル音楽ですが、最近はもっぱらSAMBAあたりを彷徨しています。余りにも甘美で深遠なリズムに魅せられてしまい到底帰れません。前作の“ao vivo”が大好きなmart'naliaの新作が入りました。脱線しますがこの“ao vivo”の意味が判らず、何で同じタイトルのアルバムがこんなにも多く存在するのか?と真剣に悩んでいました。あっさりと「ライブ」のことでした。先日発売したTeresa Cristina(これも“ao vivo”)といい傑作です。次から次からと刺激的な音に出会い非常に危険です。もう止めれない!誰か助けて!

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2006年03月16日

道楽

「この道楽モン!とっとと出ていきな!二度と敷居をまたぐんじゃねえよ」
「てやんんでい!こっちから願い下げだぜぃ!」

大阪の食道楽に対して京都の着道楽、神戸の履き道楽といいます。今日はTIPOの道楽のお話です。“きどうらく”といってもいろいろあります。

1着道楽……着るもんは最近は抑圧してますけどやっぱり好き
2器道楽……カップや食器など器好き
3気道楽……香りを売りにするコーヒー屋さんですので気体(ガス)好き
4記道楽……記されたものすなわち文字や文章・活字好き
5奇道楽……けったいなもん好きで人から変わってるとよく言われます
6喜道楽……喜びを嫌いな人はおらんでしょ
7聴道楽……聴くの大好き音楽好き
8輝道楽……映画は輝き(光)により平面投射(かなり強引)します

ここでネタ切れ。日本語は面白いですね。
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2006年03月15日

IT'S HARD TO BE A WRITER IN THE CITY

文章を書くことは難しいものです。何とか3ヶ月連続更新を続けております。ネタには困っていません。休みの日に電車に乗りながら瞑想していると結構でてきて、忘れないように映画館の席で手帳に書き込んでいます。どうやら自分自身、本当に“書くこと”が好きなようですね。長年の溜まり溜まった欲求が一気に噴出している感じです。反面、書くことの難しさを痛感しております。いろいろとね……。

@一人称
この雑文は一応「日記」という形式のはずですので、常に「私」の視点であるはずです。以前にも書きましたが、この一人称が難しい。「私」は固いので文体に合わないけど、「僕」は青臭い、「俺」は偉そう、「小生」は古い、「ミー」はイヤミやないちゅうねん、「オイラ」は真鍋かをりやないちゅうねんという感じで何を着ても肌にしっくりこないんですね。面倒なので(日本語の文章の特徴でもありますが)破綻しない程度に主語を省きます。省けない時は「TIPO」で。書き始めの頃は普通に「私」を使っていましたね。うむうむ悩みますね。

A時制
現在形と過去形の使い分けに混乱する時があります。確かに過去の出来事を述べているのだけど、現在形のほうがしっくりくることがあリます。言ってみればすべて過去でしょ!現在進行のことはキーボードを打つことのみです。「我思う故に我あり」で全ては「過去(幻)」で考えている自分のみが「現在(実存)」です。でも現在形の方が生々しく文章を構築しやすのですね。結局混じってしまいます。

B常体と敬体
一応、敬体「〜です」「〜ます」で統一しているはずです。でもどうしても語尾がリフレインされるのですね。プロの文章でも結構あるのですが、リズムが悪く、くどいので嫌いです。「同じ語尾のリフレインは2度まで」が我が家の家訓です(嘘)。体言止めをいれたり、常体を意図的に入れたりしてしまします。まあ、軽い雑文なんで許されるんですけどね。論文や理詰めのアジテーションなんかの場合は絶対常体ですね。偉そうに言い切って、力技で押し切るに限ります。

Cタブー
少なからず禁句が存在します。例えば、絵文字はココには似合わんでしょ!携帯メールならいざ知らず、ここでは不穏分子となりますので即刻摘発します。「(笑)」も今後やめます。村上春樹のエッセイにもありましたが、やはり避けよう、先日心に誓いました。もっともこれまでに何回は使ってますけどね(笑)。あと、さすがに放送禁止用語はやめておきます。結構口が悪いので日常的にはノルマンディー上陸作戦の波打ち際の銃弾のようにヒュンヒュンと飛び交う人なんですけど、大人ですので謹んで慎みます。

Dネタの選び方
毎日更新されることを前提としていますので、必ずネタに緩急を付けるようにしています。重い思いの話題で思わず魂が叫びったら、次は確信的にゆるゆるします。基本的にはコーヒーショップのストアブログのはずです。突き詰めれば販促目的ですね。でもギラギラして商売するのが苦手ですので、程ほどにコーヒーには絡みます。コーヒー屋のブログは豆自慢、理屈自慢に始終する人が多いので、面倒なので近づきません。コーヒーは話題のスパイス程度にとどめるのが我が家の家訓です(嘘)。世界は広く、無限の可能性に満ちています。映画も音楽も活字も写真もすべて人生の一部です。コーヒーから果てしなく無関係でも自分の中では確実に繋がっています。何でも楽しまくては損です!もらえる物は猫の死骸でももらえ、というのは我が家の家訓です(これは本当)。

今日は長くなりました、次回はゆるみますので安心してお付き合い下さいな。表題はブルース・スプリングスティーンの曲に似たのがありましたね。こっちは“saint”ですけど…。THE BYRDSの曲名で返します。SO YOU WANT BE A WRITER?
posted by 焙煎師TIPO at 09:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2006年03月14日

君は完全に包囲されている!

雪しかし冬殿もしつこいお方じゃ。無駄にあがいてココで雪を降らしても季節は変わるのじゃ。おぬしは完全に包囲されているのじゃ。無駄な抵抗をやめてさっさと投降しなさい。あがいても老兵は去るのみ!

底冷えする本日は店内も静かです。お客様も眠っており、石油ストーブの前でひたすら待つのみ。コーヒーたてずに時がしんしんと音をたてています。
posted by 焙煎師TIPO at 15:34| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記

THE LOOK

「眼は口ほどに物を言う」という言葉の通り、眼が何かを語る人はすごい!
すぐに落ち着き無く視線をはずして、周辺を漂う店主とは対称に視線だけでその人固有の空気を醸し出します。かつてローレン・バコールは“THE LOOK”と呼ばれていました。今日は柴崎コウの話です。
            カチンコ
恒例の日曜日のレイトショーは『県庁の星』です。映画自体は毒にも薬にもならないけどそれなりに楽しめる映画。まあ、テレビ的な毒のない映画なんですよね。昔なら馬鹿にして絶対観に行かない映画でした。(我ながら丸くなったものだ)。でも1週間の勤務を終え程よく疲れた身体にあまりにもデモーニシュな毒のある映画は正直きつい!例えば悪意に満ちたラース・フォン・トアーの映画なんかを観たもんなら、風邪を引きかけた子供に雪の中寒風摩擦させこれでもかと生牡蠣を食わせるようなもんですわ。脱線しますが、彼の映画は嫌いですが、そのダークサイドのフォースは余りにも強くパワフルでほとんど観に行ってますね。今度の『マンダレイ』も二コール・キッドマンすら敵前逃亡したという底意地が悪い性悪映画のようですね。観にいくかは微妙?ということで、もっと心に優しい映画を選択しました。
            カチンコ
昨年の個人的なベスト10には入ろうかという傑作『メゾン・ド・ヒミコ』でもその存在感が圧倒的でしたが、柴崎コウは結構すごい人かも?いい役者です。眼が演技します。(もともと容姿の整ったひとですから)一種の汚れ役なんでしょうけど、はまり役です。『メゾン・ド・ヒミコ』と似たような役ですが、映画が進むにつれて観客も感情移入して、どんどんいい顔してくるんです。(でも役柄の割には脚細すぎ、スタイル良すぎ!)。いやあ、素直にうまい役者です。こういう屈折した女の子の役がうまい女優(例えば市川実日子とか)は大好きですね。まだ20代半ばのはずですから、今後年を食って役柄が拡がってくると本当にいい女優になりますよ!
『メゾン・ド・ヒミコ』では尾崎紀世彦の“また逢う日まで”のシーンが最高です。ミュージカル嫌いだけど、普通の映画の唐突なミュージカルシーンはうれしくなってしまいます!
            カチンコ
話は変わりますが、『嫌われ松子の一生』でも中谷美紀の壊れ具合がすごそうですね。予告編を観ていて行きたくなりました。整った人が確信犯的に傾(かぶ)くのは観ていて楽しい!(シャーリーズ・セロンの汚れ役はみえみえでうざいけどね…)。監督中島哲也の前作『下妻物語』もギミックだらけ、やりすぎ力技一発は結構好きです。
posted by 焙煎師TIPO at 11:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2006年03月13日

名残雪

先週の暖かさから一転、突然雪になりましたね。梅田でも横殴りの雪が頬を打ちます。まあ、この季節にはよくあることで、まさしく冬の断末魔の叫びですね。でも単なる悪あがきですな。今年は強い強いともてはやされちょっと高飛車になっていた冬殿ですから……。でもうぬぼれるな!はっは、春がやって来ない冬はないのだよ!あがくならあがけ!君の時代はもう終わった!ということで表題の「名残雪」ですが、昨年の夏、1年間の東京修行を終え、大阪へ戻ってくる時、密かに感傷的に口ずさんでいました。♪「東京で行くレコ屋はこれで最後ねと、季節外れの出費が……」。コンプリートな阿呆ですな。
posted by 焙煎師TIPO at 17:00| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記

2006年03月12日

看板

報告を忘れてました。入り口部分のひさしに続き、少しだけリニュアルしています。入り口にA型の木製看板ができました。これで遠くからでもちゃんと見えます。これも店主の父の手製です。職業は大工ではありません。驚かれるかもしれませんが、何でもつくります。店内の動物置物、吊り下げ式看板、トイレの案内、ポイントカードの判子も父の作品です。本当に感謝しております。
posted by 焙煎師TIPO at 18:15| Comment(0) | TrackBack(0) | お店

Bophana

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待ちに待ったBophana2枚目のアルバムです。1枚目に引き続きへヴィローテーションCDとなること必至!ベタだけど直球ストライクな自分好み選曲がうれしく、小編成(基本的にはg+b+Voのトリオ中心)でシンプルに唄を聴かせるバンドです。すでにエンドレスに3回目を流しています。これはしばらくあきねえなぁ。

posted by 焙煎師TIPO at 10:27| Comment(0) | TrackBack(0) | musica

2006年03月11日

猫は旅をしない

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あまり旅行をしません。もちろん人並みには、たしなんでいますよ。海外へは卒業旅行、婚前旅行(死語?)、新婚旅行、研修旅行などなど、あと国内も適当には各地を巡っています。でもあまり積極的に動かず、どちらかというと日常的なテリトリーを極めて大切にします。ひとつの町にへばりついて同じ行動を繰り返すのが好きなようです。そうです。猫は旅をしません。
              猫
飼い主と一緒に車に乗って旅をするロードムービーの主人公のような犬は容易に想像可能です。でも猫が旅をする姿はどうですか?かごに入れられ半ば強制的に移動させれている風景はよくありますが、旅を楽しんでいる猫は?常に犬が飼い主(主人)との群れを形成するに対して、猫は徹底して個人主義です。自分と飼い主は共生者(つれあい)かも知れませんが群れ(組織)ではありません。飼い主の都合で無理やり移動させられるのは苦痛以外何ものでもないことです。猫は自分のテリトリーの中で気まぐれのようで、実は極めて規則正しい生活を送っていると何かで読んだことがあります。朝にはココで水を飲んで食事、この時間にはココで瞑想(おひるね)、夜は猫集会に出席と、必ず決まったパターンがあるそうです。かたくななまでそれらの習慣を守ります。
              猫
TIPOの生活も基本的に同じです。平日は7時に起き、朝日新聞とMJを読みながら食パン1枚とコーヒーをマグカップ1杯。8時前には釜に向かい数バッチの焙煎を済ませてから開店準備。夜7時に店を閉め、かたずけを終えたら簡単な自炊で晩飯を済ませ、11時に寝るまではごそごそと時間をつぶす。定休日の前夜はレイトショーへ出かけ、月曜日は概ね映画館のハシゴと決まったレコード屋と本屋を巡る。こうしてあっという間に1週間は流れます。幸せなのか不幸せなのかいまいちよく判らないけど、当人はいたって満足してます。
              猫
基本的にどこの町に行っても、することは同じ。映画観て、レコード屋で餌をあさり、本を読む。後はうまいパン屋とラーメン屋でもあれば感度良好です。東京に長期滞在していた1年間も恐ろしい位に決まった場所しか行きませんでした。渋谷か新宿のディスクユニオンとタワレコ、映画館訪問を中心に休日は回っていました。東京タワーにも上野動物園にも浅草にも行かない。旅先でやることは、見事に本屋・レコード屋・映画館・美術館・カフェ・雑貨屋・スーパー(日常的な食品店)のローテーションのみですね。新しい場所(外)への好奇心より自分の興味対象(内)への好奇心が勝り、ベクトルが完全に内向してるんですよね。そういえば入社時に受けた性格判断の外向・内向が極端に偏向していました。全く持って、偏った個人主義で他人と無闇につるむのを嫌い、極めて友達の少ない人です。
              猫  
自分の興味対象を探し求めるための旅は平気ですが、純粋なる旅のための旅は苦手です。でも映画での旅、ロードムービーは大好きです。何といっても暗闇の席に座っていて旅ができるのがお得でいいですよ!
              猫  
猫を飼っていた頃、泊りがけの旅をほとんどしませんでした。1泊が限界、海外なんてもってのほか!猫のためか、単に猫を理由にしてるだけか?持って回った論説でしたが、結論は……

   猫は旅しない(猫は日常テリトリーを大切にする)           
               ↓ 
 自分は猫的な価値観を持っている(かつ共感する)人間である          
               ↓
       故に余り旅を好まない
posted by 焙煎師TIPO at 08:52| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記

コーノ式珈琲塾の開催

以前よりお伝えしておりましたコーノ式珈琲塾関西教室ですが、3/11(土)12(日)の開講は順延となります。記念すべき第一回の開催は5/13(土)14(日)となります。こちらはすでに申し込みが来ているようです。詳しくはグッド(上向き矢印)を見てくださいね。季節もかわり、焙煎にはうってつけの頃合です。五月病の暇はない!関西の老若男女よ集え!今こそ立ち上がるときだ!(何を熱くなっているのかは意味不明)
posted by 焙煎師TIPO at 08:28| Comment(0) | TrackBack(0) | お店

2006年03月10日

サントス

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サントスはコーヒーにはお馴染みの町です。“サントス”銘柄はココから世界へと輸出されております。ヨーロッパの町並みのような古い建物が残り、路面電車が走っている情緒のある港町です。日本からのブラジル移民第一号の笠戸丸が上陸したのもこの港です。

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以前にも紹介した古いカフェ「カフェパウリスタ」のエスプレッソではない懐かしい感じのドリップコーヒーはお奨めです。まったりしてます。
帰りに海岸通りを車で通ったのですが、拡がるビーチはやはりブラジルでした。みんな水着でリゾートしてました!車窓から通り過ぎる風景の色彩は目に痛く、せわしなく移動する旅路を呪いました。くそ!いつかきっと帰ってきてやる!
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2006年03月09日

ブラジルの農園

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うねるようなやわらかな起伏のある大地が果てしなく続きます。この季節雨はほとんどなく、赤茶けた大地は乾燥して、コーヒーの樹は何重にも連なりながら植えられており、風景上面の空の抜けるような青さが目にしみます。風景の基本となるスケールと色彩が明らかに日本と異なり、周辺情報に対して無意識に日本的な基準を強いていますが、これは完全に異質な痛いまでに広い広い風景です。

ブラジル滞在中、パトロシーニョの町に宿泊しながら、毎日のように農園を見に行きました。当然移動は車です。数人のグループ(日本各地のコーヒー屋さん)で分乗しながら、農園を巡ります。町から30分程度の距離にある農園を選んでいるようです。幹線道路から農園へと入る私道は舗装されておらず、砂埃を撒き散らし揺れながらたどり着きます。

農園主と家族は、日本から訪れた我々を心から歓迎してくれます。ポルトガル語を関西弁に翻訳すると「よう来たよう来た!まぁ、ここを自分の家やと思ってくつろいでくれや!」とう感じです。FAZENDAと呼ばれる農園の主は概ね社会的には富裕層にあたります。実際の農作業は従業員と(収穫時の)季節労働者が受け持ちます。ブラジルは経済的な階級社会です。でもイタリアなど各国からの移民の方が多く、大地を相手に親から子、孫へと苦労を重ねたきた感は伺えます。お茶やお菓子はもちろん奥様の手料理の昼食までご馳走になりました。ここでの昼食が滞在中の食事で一番おいしかった!もちろん凝った料理ではありませんよ。自分の農園で買っている豚とか野菜をふんだんに使った家庭料理です。でも旅先のレストランでは絶対味わえない味です。

通訳を交えながらも、しばらく話していると本当にうれしそうに「次回ブラジルへ来た時は必ず寄ってくれや」と話します。本当にあったかい人たちです。この人たちが苦労をかけて育んだコーヒーを最良の形で日本でも飲んでもらいたい!そんな思いで一杯です。人の温かみというのは短時間の出会いでも十分に感じられるのもです。人並みには海外旅行でいろんな国を訪問しましたが、ほんとうに“ココ”にもう一度戻って来たい!と真剣に考えた国は実はブラジルが初めてです。何なんでしょうね、このはまり方は?同様にブラジルの泥沼にはまってしまった人も多く、それだけこの国には何かしら魅力があるのでしょうね。
posted by 焙煎師TIPO at 10:39| Comment(0) | TrackBack(0) | BRASIL

2006年03月08日

ニュークロップ入荷

ようやく春めいてきましたね。陽射しの中に新しい生命の息吹を感じ、長かった冬もようやく幕を閉じます。おお春よ!

先日、昨年秋に収穫されたニュークロップ(新豆)が入荷いたしました。ブラジルから長い船旅を終え、日本にやってきました。お米と一緒でコーヒーにもニュークロップ、パストクロップ、オールドクロップなどの分類があります。初物に縁起をかつぐ日本人としてはこれはぜひ味わってみて下さい。今回、先陣を切って仕入れたのは、ブラジル日系人フェリクス・ミヨシ・シモコヤキ氏のミナスジュライス州サンタバーバラ農園のコーヒーです。めんどうなので“ミヨシさんのコーヒー”と呼びます。ミヨシさんは1951年生まれの2人娘の父、農園は点滴灌漑システム(イスラエル式)を導入しすべて手作業での収穫を行っております。2005年のコンテスト“CUP OF PROGRESSIVE CERRADO”ではナチュラル部門の第5位を入賞いたしました。うんちくはどうでもいいですよね。肝心のカップの味わいの方は?中煎りで焙煎したのですが、一言で言えばすごくやさしいコーヒーですね。苦味は強くなく柔らかい感触でほのかな酸味が漂っています。どなたでも飲みやすいお奨めの味わいですよ。豆売り、喫茶でも提供しております。ぜひ一度お試し下さい。
posted by 焙煎師TIPO at 11:03| Comment(6) | TrackBack(0) | コーヒー

2006年03月07日

あるカフェのお話

TIPOGRAFIAの開店前(時間だけが十分にあった頃)、いろいろなカフェをリサーチシート片手に巡っていました。席数やインテリア、客数、手店員数、価格、BGM、トイレなどなどの項目を独り書き物をするふりをしながらこそこそとシートに記入していました。それは京都の川沿いのあるカフェでのことです。

2月末のまだまだ寒さの残る季節でした。平日の12時という半端な時間に独りカウンターの見える窓際の席に座ってケーキとコーヒーを前にしていました。ウイークデーの昼前ということもありお客様も2、3人のみで喧騒はなくひたすらゆるゆるした空気が漂っています。
やがて近所の常連らしい隙なく和服を着こなした年配の女性が来店しました。店員とも知った顔らしく挨拶を交わし、入り口側の席につきました。
彼女はメニューも見ずに、
 「あのあわあわのコーヒーくれへんか」
と柔らかい京都弁で。店員も笑顔でうなずきカプチーノを作成し始め、何てことない世間話を続けてました。話の流れから察すると、どうやらオーナーらしき女性が近々30歳の誕生日を迎えるようです。
 「もうそんなになるんか、見えへんな。この店何年経ったっけ?」
 「住んで6年、店を開けて4年になります」
 「そうか。初めてきた時、あんたそこでご主人と網戸を洗ってたなぁ」
コミュニケーションはパーフェクトに“あうん”です。ここでひとつの町で商売しているカフェのあるべき姿を見たような気がしました。カフェはその町で根付き、人と一緒に成長していきます。いいカフェンにはいいお客様がいます。カフェは非日常的な晴の場であると同時に日常的な自分の家の居間の続きでもあります。世界は事象の対極として存在するのではなく、混然一体として存在するのです。この映画のような会話劇を楽しみ、将来自分の店はこの空気を提供できる場でありたいと考えました。もちろんこれがどれほど難しいことであるかは実際に開店して初めて認識いたしました。この話に別に教訓はありません。開店までの店主の単なる思い出話です。
posted by 焙煎師TIPO at 11:14| Comment(0) | TrackBack(0) | お店

2006年03月06日

番茶

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黒セルフレームの眼鏡の調整のため、久しぶりに京都へ行って来ました。豊中から京都は遥か遠く、自分のアイデンティティをロストしそうになります。
            雨
写真は雨で煙る一保堂です。京都でお茶といえば、番茶です。何といっても、日常的にたしなむのはこれ!幼少の頃、親戚の家で昼ごはんをご馳走になり飲んだお茶が舌に刷り込まれております。そもそも番茶って何?というレベルの人ですが、舌は決して忘れません。あの濃いえぐい味が大好きです。昨年の秋、突然番茶を飲みたくなって通りかかった一保堂に入りました。でも何を買っていいのかわからない!何と番茶にも種類がある!これはTIPOGRAFIA店頭のコーヒーショーケースを前で途方に暮れるお客様の気持ちと同じですね(笑)。結局アドバイスに従い、「若柳」という葉を購入いたしました。それなりの値段だったのですが、飲んでびっくり!記憶の番茶と似ているようで、全く違うお茶でした。よい意味で期待を裏切ったおいしさです。うむうむお茶の世界も深い!これで番茶なら、あのえげつない値段の上級品はどんな味がするのだ?それ以来、怖くって天国の扉はノックしておりません。いったい扉が開いたらどんな魔物が登場するのか?恐ろしすぎる!てなことを番茶を飲みながら書いております。
            雨
たまには他人のコーヒーを!ということで寺町三条上ルのスマートで一服。実は初めて飲んだが噂通りすっぱかった!あとは定番コースのJET SET(レコード屋)とモリカゲのシャツへ。案の定散財して、懐はやせたけど、アイデンティティを少しだけ満たし帰路へつきました。
posted by 焙煎師TIPO at 21:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

アカデミー賞発表

先日、紹介いたしました『クラッシュ』は作品賞、脚本賞、編集賞の3部門で見事オスカーを受賞いたしました!万歳!万歳!手(チョキ)確認するため、みんなで映画館へ行こう!

昨日は同じ群像劇と言われている『THE 有頂天ホテル』を恒例のレイトショーで観てきました。よく当たってますよね。今年の邦画では間違いなく興行収入上位になるでしょう。確かにそれなりに楽しめますけど、きれいにまとめすぎなんですよね。テレビでお馴染みのタレントがちょこまちょこまかと動き、ちゃんちゃんと大団円して終わる感じで、テレビかレンタルで楽しむ分には幸せな映画です。それしか書きようがない……。

定番監督『アメリカ、家族のいる風景』『ヒストリー・オブ・バイオレンス』あたりに期待してます。あと『エミリー・ローズ』と『白バラの祈り』も密かに大穴を狙ってます。
posted by 焙煎師TIPO at 19:30| Comment(0) | TrackBack(1) | 映画

2006年03月05日

トロピカリア

お客様の来店の波には緩急があります。悲しいことにほとんどが「緩」なので悲しいのですが……。暇な時間をうまく過ごす術を余り身に着けておらず、動かないことは極めてつらいことです。確かに本がたっぷり読めます。音楽もたっぷり聴けます。最近、読んだ本です。

『トロピカリア ブラジルに沸き起こった革命的音楽の軌跡』です。以前に紹介した『トロピカーリア』とは別本です。これはカエターノ・ヴェローゾ、ジルベルト・ジル、ナラ・レオン、ガル・コスタらの青春の記録ですね。極めて青い!時は60年代末期。そこには成功と挫折があり、出会いと別れがあり、愛と憎しみがあります。基本的には音楽ドキュメンタリーですが、TIPOはこれをガル・コスタの物語として堪能しました。『DOMINGO』に再びはまっている今日この頃としては、まさしくタイムリーな話題。ジャケットのうつむき加減のガルとカエターノの間には何があるのかが下世話に知りたかったのです。
1963年、カエターノとガル(歌手の卵として紹介されました)は出会いました。ガルは彼が好意を抱いていたバレリーナのデデ(後にカエターノと結婚)の親友でもあり、そこから3人の関係が始まりました。デデとガルはお互いにカエターノの惹かれはじめ、暗黙の了解を布きます。それはカエターノが2人のどちらかにキスをしたら、その日、キスをされなかった方が即座にその場から消えるというものでした。照れ屋で優柔不断なカエターノの態度が事態を混乱させました。そしてブラジル軍部のクーデターが勃発した日、ガルが見たのはデデとカエターノが窓越しにキスをする姿だったそうです。いやあ、青春ですね!恋愛と友情の合間に存在する微妙な空気感が堪らない。映画『冒険者』のジョアンナ・シムカスを巡る2人の男たちであり、『明日に向かって撃て』のキャサリン・ロスを巡る2人の男たちの関係です。昔から危ういトライアングルが好きでした。このネタで映画1本撮れますよね!勝手に脚本でも書いてみようかな?あの2人の間に漂う近いような、遠いような空気はこれだったんですね。
しかし変な読み方でですよね。本編(音楽ドキュメンタリー)とは別枠のサブストーリーの行間に夢中になっているなんて……。
posted by 焙煎師TIPO at 09:03| Comment(0) | TrackBack(0) | BRASIL

2006年03月04日

引くことの難しさ

何かを構築しようとした時、加えることより、引くことのほうが圧倒的に難易度が高く、ある種の痛みを感じます。
           喫茶店
例えば音楽。ひとつのパッケージされた音楽を創り出す場合、いろいろな楽器や声を積み重ねていきます。果たして最良の形で成立させるにはいくつの音を重ねるべきか?ものすごくセンスのいる判断ですね。良い音楽と並の音楽と差はここにあります。なんでもかんでもぶち込んで塗りたっくた壁のようなサウンドにはあまり魅力がありません。それより引けるところまで要素を省き、最小限の楽器と肉声のみで成立させたスカスカでシンプルな音楽のほうが魂を揺さぶります。
例えば映画。長い!切れ!という作品が多く存在します。2時間の尺であればを心を鬼にして思い入れを捨て、1時間半にまとめると傑作になるであろうという作品はかなり存在します。
要するに音でも映像でも文章でも、思い入れが強く切れないんですよね。クリエイターとしてはあれもこれもと暴走しがちです。加えるのは物理的制限こそあるものの比較的簡単なんですよね。金なり時間なりが許す範囲であれば可能です。でも逆に引くこと、省くことはセンスを問われます。自分の世界が肉体が削られるような気がして痛いのです。最小の手間で最大の結果を得るための痛い努力が必要です。
           喫茶店
これはTIPOGRAFIAを開店するときに突き当たった壁です。自分の思い(重いともいえます)が強く、引くというスタンスがとれなかった。焙煎機は欲しいし、円錐フィルターもサイフォンもエスプレッソもやりたいし、DJブースが欲しい、マッキントッシュのアンプとJBLも欲しいし……と欲望は無限に拡大し続けます。でも開店資金には限りがあります。本来であれば什器ひとつでも投資金額を考慮して、1日何杯売って、何年で償却可能なんて考えていかないといけません。ははは、今こそいえますが完全に無視しました。てやんでぃ!という感じでほぼ欲望のままに加算ですすめました。初めての開店ということで引くことの痛みには耐えられませんでした。
           喫茶店
これは確信犯です。今後の事業展開を行う上で、青臭い思いを断ち切るためにあえて引きませんでした。子供と一緒ですね。あれも欲しいこれも欲しい!と欲望に素直です。青い部分を自分なりに満足させることで、幼年期と決別して今後をシビアに見つめていきたかったのです。ということで現在のTIPOGRAFIAには店主の好きな世界がめいっぱい詰まっています。そこにある全てのモノは店主自身の分身ともいえます。確かに満足しました。そして今後もし別の店を出すとすれば冷徹に合理主義で事業採算のみを考えていけます。たぶん……。
posted by 焙煎師TIPO at 12:43| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記

cafe-sweets

本日発売の柴田書店『cafe-sweets』にTIPOGRAFIAが紹介されております。素直に感謝!特集はコーヒーです。いろいろ勉強になりますのでしっかり読みましょう。誌面でもご紹介いただいた春の新作SWEETSの準備を進めております。たぶん来週からは順次“甘いもん”をネタにコーヒーをゆったりと楽しめますよ。お楽しみに!
posted by 焙煎師TIPO at 10:21| Comment(2) | TrackBack(0) | お店