やっと雨もあがりました。でも太陽は時々姿を現しているのみです。
ブラジル音楽への入国審査はゆるゆるです。参入障壁は低く、でも一度はまると泥沼のように深く広い世界が待ち受けております。
TIPOの場合、ジャズ経由で入国いたしました。厳密に言うとイギリス(スタイルカウンシル)発でジャズでトランジットしてブラジル入国いたしました。でも入国後も、すぐに上陸せずに周辺をうろうろしていました。この音楽遍歴のニュアンスわかりますか?そうです。世界各地に存在するインチキブラジル音楽が大好きでした。ブラジル人以外によるブラジル音楽のフェイクですね。これが結構奥深いのです。アメリカはもちろん、フランス、イタリア、スゥエーデン、ウルグアイ、アルゼンチン……。レコード屋によっては「BRAZIL FROM OTHER COUNTRY」というコーナーがあります。参入障壁の低さを証明しております。いかにボサノヴァがサンバが世界中の音楽家に愛されていることか!定番の曲もオリジナル以前にカバーばかり!かなりの期間、このあたりを彷徨い、ブラジル本国入国いたしました。いやあ本当に広い国です。リズムの多彩さは他国の類をみません。月並みにボサノヴァからはまりましたが、サンバやショーロ、MPBへと拡がりました。当分出国許可は出そうもありません。大阪にいても心はブラジル音楽へ飛んだままです。行きたいなあ!
写真はブラジル音楽入門の頃(大学生の頃)に買ったレコードです。ジャケットがスタイルカウンシルの12インチと同じデザイナーです。後日、『ゲッツ・ジルベルト』のアルバムで「イパネマの娘」を聴いた時にジョアン・ジルベルトのファーストヴァースの唄を聴き、あれアストラ・ジルベルトって男なの?と悲惨なことを考えていました。何とも恐ろしい過去です。全ての過去は恥ずかしすぎる!