2006年01月21日

ワタナベさんのコーヒー

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TIPOGRAFIAで多分一番人気のコーヒーです。特に積極的にお奨めしているわけではありませんが、メニューや冷蔵ショーケースを見たお客様はまず最初に目に留められます。特に奇をてらった訳ではなく、ネーミングの通りブラジルの日系人エウリコ・ワタナベ氏の栽培したコーヒーです。
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海外でこうして活躍する日本人をみると何かしら応援したくはなりますよね。ワタナベ家は1914年祖父がわずか14歳で親戚と共にブラジルへ移住して以来、古くから農業を営んでいるそうです。エウリコ氏は3代目となります。
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正式な農園名は「ノッサ・セニョール・ダ・アパレシーダ」です。多分ブラジルの祝日10月12日「守護聖人(守護女神)の日」にちなんでいるのでしょうか?農園名が聞き慣れないため、焙煎時は通称「ワタナベさん」と勝手に呼んでおり、結局そのまま商品名になってしましました。ほら、写真の様に麻袋にも印字されています。
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実は「2004 CUP OF PROGRESSIVE CERRADO」のコンテスト第8位に入賞の豆です。聞き慣れない名称ですがブラジルのセラードエリア(ミナス)の各農園が出品したその年の新豆の品評会です。ブラインドで均一に焙煎・粉砕・抽出した豆のカップを審査員が評価するシステムです。一昨年の秋、ブラジルへ農園訪問した時、ちょうど最終欠結果の発表会に立ち会いました。生産者にとってまさしく晴の舞台です。(映画人のアカデミー賞の発表会みたいなものです)。男性は女性を会場(といっても郊外の公民館みたいなとことですが)へエスコートします。もちろん背中の空いた原色のロングドレスです。フルコースの食事が振舞われ、全員最後の発表を心待ちにしています。そしてプレゼンテーターが出てきて、ぎょうぎょうしく順位を発表!結果に家族全員で一喜一憂します。概ね3世代にわたる家族が集合してこの瞬間を分かち合います。多分、1年以上にわたる大地を相手にした仕事の集大成であり、きっと受賞者にといっては我が1年で最良の日なのでしょう。残念ながら、多くの人の中で言葉のハンディもありワタナベさん本人を覚えていないのですが、もしかして会場ですれ違っていたかも知れません。
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ブラジルの農園を訪問してある種人生観が変わりました。(確かに国としていろいろと問題があるものの)ブラジルという国が心底好きになり、その国で採れた素晴らしいコーヒーを日本で最良の形で焙煎して、抽出して提供したいという目的を抱きました。訪伯からちょうど1年後、開店したTIPOGRAFIAの店名ショルダー(業態)に「CAFE DO BRASIL」とうたっているのはこのブラジルのコーヒーへの思いに他なりません。
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このままでは止まらなくなりそうなので、ブラジルへのあまりにもDEEPな思いはまたの機会に書きます。
posted by 焙煎師TIPO at 09:03| Comment(0) | TrackBack(0) | コーヒー